健康サポート薬局研修

HOME > 健康サポート薬局研修とは

健康サポート薬局研修とは

健康サポート薬局は、かかりつけ薬剤師・薬局の機能を備えた上で、地域住民の健康意識を高め、健康寿命の延伸に貢献することが求められています。そのためには、健康サポート薬局に常駐する薬剤師は、薬局での実務経験だけではなく、要指導医薬品等及び健康食品等の安全かつ適正な使用に関する助言、健康の維持増進に関する相談並びに適切な専門職種又は関係機関への紹介等、幅広い知識と技能を修得することが必要です。
 さらに健康サポート薬局に常駐する薬剤師は、5年以上の薬局での実務経験を有し、「健康サポート薬局に係る研修の実施要領」に定められた所定の研修を修了していることが必要であり、健康サポート薬局の届け出には研修修了証の提出が必要です。

2024年度2月1日以降

2024年2月1日以降の研修は、第三者確認委員会への更新申請中のため、また、研修形式の変更を予定しているため、
後日お知らせいたします。


研修の概要

実施形態時間受講料
知識習得型研修22時間11,000円(税込)
技能習得型研修8時間

知識習得型研修は、eラーニングシステムを使用し、ご自宅で受講が可能となります。

技能習得型研修は、集合型の研修となります。現在は、オンライン(Zoom)にて研修を行っております。

 ※研修講師は、企画評価委員会にて、専門的知識、経験を考慮して選定しております。

 【注】健康サポート薬局研修では、薬剤師認定制度認証機構(CPC)の単位(研修シール)は交付いたしません。


知識習得型研修

研修項目学ぶべき事項到達目標研修時間、研修形式、研修内容講師
地域住民の健康維持・増進
  1. 健康増進施策の概要
    (健康日本21,国民健康・栄養調査の概要等)
  2. 健康診断の概要
    (がん検診,特定健康診断を含む)
  3. 健康づくりの基準の概要
    (「健康づくりのための身体活動基準2013」、「健康づくりのための睡眠指針2014」、「食生活指針」、「食事バランスガイド」等)
  1. 健康増進施策の概要について、住民の目線でわかりやすく説明できる。
  2. 健康診断の概要について、住民の目線でわかりやすく説明できる。
  3. 健康診断の受診が必要な薬局利用者を発見した際に、適切な対応(かかりつけ医や医療機関への受診勧奨、適切な対応先の紹介)を判断し、実践できる。
  4. 健康づくりの基準の概要について、住民の目線でわかりやすく説明できる。
研修時間 120分

【Eラーニング】
@ 健康増進施策の概要
(健康日本21,国民健康・栄養調査の概要等)
A健康診断の概要(がん検診,特定健康診断を含む)
B健康づくりの基準の概要
(「健康づくりのための身体活動基準2013」、「健康づくりのための睡眠指針2014」、「食生活指針」、「食事バランスガイド」等)
明治薬科大学教授
石井 文由先生
要指導医薬品等概説
  1. 薬局、医薬品販売業及び医療機器販売業並びに医薬品等の取扱いに関する「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の規定
  2. 要指導医薬品等の基本的な薬効群を中心とした代表的な製剤の成分、効能効果、副作用、用法用量、使用方法(お薬手帳の活用を含む。)等
  3. 薬局利用者の個々の訴え別に、適切に情報を収集し状態、状況を把握するための知識(病態生理学、薬理学等)
  4. 要指導医薬品等に関する情報収集の方法(PMDAメディナビ等)
  1. 薬局、医薬品販売業及び医療機器販売業並びに医薬品等の取扱いに関する「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の規定について、住民の目線でわかりやすく説明でき、住民の理解を得ることができる。
  2. 要指導医薬品等の基本的な薬効群を中心とした代表的な製剤の成分、効能効果、副作用、用法用量、使用方法(お薬手帳の活用を含む。)等について熟知し、地域住民が適切に使用できるように提供・指導できる。
  3. 要指導医薬品等の重篤な副作用の早期発見や認められた場合の対応について、地域住民にわかりやすく説明できる。
  4. 薬局利用者の状態に合わせた適切な対応(かかりつけ医や医療機関への受診勧奨、要指導医薬品等の推奨、生活習慣の改善のための助言、適切な対応先の紹介等)を判断し、実践できる。
  5. 新しく販売された要指導医薬品等について、住民の目線でわかりやす説明できる。
研修時間 480分

【Eラーニング】
@薬剤師が『医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、薬機法)』を読み解く
A薬剤師が患者さんに寄り添い、より相手に合った市販薬を選ぶために必要な知識と判断材料とは何か
【前準備】
B薬剤師が患者さんに寄り添い、より相手に合った市販薬を選ぶために必要な知識と判断材料とは何か
【総論〜判断に必要な情報を聞き取る〜】
C薬剤師が患者さんに寄り添い、より相手に合った市販薬を選ぶために必要な知識と判断材料とは何か
【頭痛】
D薬剤師が患者さんに寄り添い、より相手に合った市販薬を選ぶために必要な知識と判断材料とは何か
【腹痛】
E薬剤師が患者さんに寄り添い、より相手に合った市販薬を選ぶために必要な知識と判断材料とは何か
【腰痛】
F薬剤師が患者さんに寄り添い、より相手に合った市販薬を選ぶために必要な知識と判断材料とは何か
【外用剤】
G薬剤師がインターネットから収集することのできる医薬品に関する情報とは何か
明治薬科大学大学院研究生・中津市民病院薬剤科
円入 智子先生
健康食品、食品
  1. 特別用途食品及び保健機能食品並びに機能性表示食品制度の概要
  2. 健康食品による有害作用並びに食品及び健康食品と医薬品の相互作用
  3. 健康食品の最新情報
  4. 健康食品に関する適正使用と情報提供
  5. 健康食品、食品の情報収集・評価の手法
  1. 特別用途食品及び保健機能食品並びに機能性表示食品制度について、説明できる。
  2. 健康食品による有害作用並びに食品及び健康食品と医薬品の相互作用について、地域住民の目線でわかりやすく説明できる。
  3. 健康食品の最新情報を含め健康食品に関する適正使用と情報提供について、地域住民の目線でわかりやすく説明できる。
  4. 健康食品、食品の情報収集・評価の手法について、地域住民の目線でわかりやすく説明できる
研修時間 120分

【Eラーニング】
@制度(新たな食品表示制度の施行、健康食品の定義と歩み、保健機能食品制度、特別用途食品制度)
A品質確保と情報収集(健康食品の概要、健康食品の品質、健康食品の安全性、健康食品の有効性、健康食品の情報収集)
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会
菊地 範昭先生
増山 明弘先生
禁煙支援
  1. 喫煙の健康影響(症状、疾患等)
  2. 薬剤師が行う禁煙支援の方法
  3. 禁煙の薬物治療
  1. 喫煙による健康影響(喫煙による症状、疾病への影響) や医薬品との相互作用を薬学的な観点から説明できる。
  2. 喫煙者に対し、禁煙へ向けた適切な対応(助言による禁煙誘導等)や禁煙支援(禁煙補助剤の適正使用等)を行うことができる。
研修時間 120分

【Eラーニング】
@タバコとは(成分、規制)
A最近のトピックス
Bタバコの依存症
C禁煙治療(保険適用、禁煙補助薬、薬理作用、服薬指導のポイント)
D禁煙指導のポイント
日本大学教授
渡邉 文之先生
認知症対策
  1. 認知症関連施策(認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)等)の概要及び薬剤師の役割
  2. 認知症の早期発見・早期対応に関する薬剤師の取組
  3. 認知症の薬物治療
  1. 認知症関連施策及び薬剤師の役割を説明できる。
  2. 認知症の疑いがある薬局利用者を発見した際に、適切な対応( かかりつけ医や医療機関への受診勧奨、適切な対応先の紹介)を判断し、実践できる。
  3. 認知症の薬物治療について理解し、実践できる。
研修時間 60分

【Eラーニング】
@認知症関連施策(認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)等)の概要及び薬剤師の役割
A認知症の早期発見・早期対応に関する薬剤師の取組
B認知症の薬物治療
あすなろ薬局開設者
清瀬市薬剤師会会長
中村 清美先生
感染対策
  1. 標準予防策の概要
  2. 季節ごとに流行する代表的な感染症の病態、感染経路、予防方法
  3. 流行している感染症情報の収集方法
  4. 代表的な予防接種の意義と方法
  5. 代表的な消毒薬の使用方法( 用途、使用濃度及び調製時の注意点)
  1. 標準予防策を実践できる。
  2. 流行している代表的な感染症の病態、感染経路、予防方法について、住民の目線でわかりやすく説明できる。
  3. 代表的な予防接種の意義と方法について、住民の目線でわかりやすく説明できる。
  4. 代表的な消毒薬の使用方法について、住民の目線でわかりやすく説明できる。
研修時間 120分

【Eラーニング】
@標準予防策と感染経路別予防策
A代表的な消毒薬の使用方法(用途、使用濃度及び調製時の注意点)
B主な季節ごとに流行する主な感染症 (病態、感染経路、予防方法)
C感染症情報の収集方法
D代表的な予防接種の意義と方法
医薬情報アドバイザー
北村 正樹先生
衛生用品、介護用品等
  1. 衛生材料・介護用品の製品知識、取扱い方法
  2. 衛生材料・介護用品に関する情報収集の方法
  3. 介護保険サービスにおける介護用品の提供方法
  1. 衛生材料・介護用品の製品知識、取扱い方法について熟知し、地域住民が適切に使用できるように提供・指導できる。
  2. ニーズの高い衛生材料・介護用品について、住民の目線でわかりやすく説明できる。
  3. 衛生材料・介護用品を必要とする薬局利用者に、適切な対応( 衛生材料・介護用品の供給・提供、適切な行政サービス等の紹介)を判断し、実践できる。
研修時間 60分

【Eラーニング】
@衛生材料・介護用品の種類
A日本の介護における現状
B日常生活動作(ADL)で選ぶ薬局の様々な衛生材料・介護用品(排泄、食事、移動・歩行、整容、入浴、着替え)
帝京平成大学教授
小原 道子先生
薬物乱用防止
  1. 依存性のある主な薬物、化学物質( 飲酒含む)の摂取による健康影響
  2. 覚醒剤、大麻、あへん、指定薬物等の乱用防止に関係する法律の規定
  3. 薬物等の依存・乱用防止、過量服薬対策や自殺防止における薬剤師の役割
  4. 地域における精神・福祉・保健センターの役割
  1. 依存性のある薬物等やその規制について説明することができる
  2. 薬物乱用、医薬品の不適正使用のおそれ等の相談を受けた際に、適切な対応(地域の支援策や支援の仕組みの説明、適切な行政の支援事業等の対応先の紹介)を判断し、実践できる。
研修時間 60分

【Eラーニング】
@乱用薬物の種類と生体影響
A乱用薬物の種類と規制と背景
B乱用薬物のゲートキーパー
C地域における薬物乱用回復者への支援
一般社団法人 医薬品適正使用・乱用防止推進会議
小島 尚先生
公衆衛生
  1. 日用品などに含まれる化学物質とその危険性の摂取による健康影響
  2. 誤飲や誤食による中毒の対応
  3. 学校薬剤師の位置づけと業務
  4. 食中毒の原因となる細菌・ウイルス、自然毒、原因物質、症状、対応方法
  1. 日用品などに含まれる化学物質による健康影響を薬学的な観点から説明できる。
  2. 日用品に含まれる化学物質の危険性から回避するための方法を住民の目線でわかりやすく説明できる。
  3. 誤飲や誤食による中毒に対して住民の目線でわかりやすく助言できる。
  4. 学校薬剤師の役割と活動を説明できる。
  5. 食中毒の原因となる細菌・ウイルス、自然毒、原因物質、症状、対応方法について、住民の目線でわかりやすく説明できる。
研修時間 60分

【Eラーニング】
@誤飲、誤食の発生時の対応
A日用品に含まれる化学物質の摂取時の対応方法各論
B学校薬剤師の役割
C食中毒の各論、対応方法
あすなろ薬局開設者
清瀬市薬剤師会会長
中村 清美先生
地域包括ケアシステムにおける先進的な取り組み事例
  1. 地域包括ケアシステムの概要(理念、各種施策・制度、背景等)
  2. 地域包括ケアシステムにおける先進的な取組の現状
  1. 地域包括ケアシステム及び地域包括支援センターの役割を地域住民の目線でわかりやすく説明できる。
  2. 地域包括ケアシステムにおける当該先進的な取組について、地域住民の目線でわかりやすく説明できる。
研修時間 60分

【Eラーニング】
@地域包括ケアシステムとは
A地域包括ケアシステムにおける先進的な取組の現状
B「地域共生社会の実現」に向けて、各地の取組み
白岡市地域包括支援センター 
センター長
福田 英二先生
コミュニケーションの向上
  1. 来局者への応対、相談対応等の接遇
  1. 薬や健康に関する気軽で安心できる相談相手として、相談者の気持ちを配慮した対応を行い薬局利用者や地域住民、他職種の人々と良好な信頼関係を築くため、専門職として適切なコミュニケーションがとれる。
研修時間 60分

【Eラーニング】
@健康サポートに必要なコミュニケーションの基本理論
A健康サポートに必要なコミュニケーション実践編
Bスーパーフードのアドバイス
帝京平成大学教授
井手口 直子先生

技能習得型研修

研修項目学ぶべき事項到達目標研修時間、研修形式、研修内容講師
健康サポート薬局研修の基本理念
  1. 健康サポート薬局の概念(理念、各種施策・制度、背景等)
  2. 健康サポート薬局のあるべき姿に関する演習
  1. 健康サポート薬局の社会的な位置付けを説明できる。
  2. 健康サポート薬局の社会的ニーズを的確に把握でき、健康サポート薬局及び薬剤師のあるべき姿に向けて努力することができる
研修時間 85分

【講義】
健康サポート薬局の概念(理念、各種施策・制度、背景等)
【個人演習】【グループワーク】
近隣住民の方に、健康サポート薬局について説明ができる
【個人演習】
健康サポート薬局及び薬剤師のあるべき姿に向けて、自身の薬局の取組み
一般社団法人日本コミュニティファーマシー協会 代表理事
吉岡 ゆうこ先生
薬局利用者の状態把握と対応
  1. 薬局利用者の相談内容から適切に情報を収集し、状態、状況を把握するための演習
  2. 薬局利用者の状態、状況に合わせた適切な対応を行うための演習
  1. 薬局利用者との対話により収集した情報や身体所見などに基づき、薬局利用者の状態、状況を把握することができる。
  2. 薬局利用者の相談内容から薬局利用者のニーズをくみ取り、解決策を提案することができる。
  3. 薬局利用者の状態,状況に合わせた適切な対応(かかりつけ医や医療機関への受診勧奨、要指導医薬品等の推奨、生活習慣の改善のための助言、適切な対応先の紹介等)を判断し、実践できる。
  4. 相談対応後のフォローアップができる。
研修時間 240分

【講義】【個人演習】
研修の主旨説明と導入講義、臨床判断について
【個人演習】【グループワーク】
症候を訴える疾患の列挙と症状の特徴の列挙、アルゴリズムの作成、トリアージと対応プランの作成
【個人演習】【グループワーク】
ロールプレイと紹介状の作成
【講義】 演習のまとめ
昭和大学薬理科学研究センター長
木内 祐二先生
地域包括ケアシステムにおける多職種連携と薬剤師の対応
  1. 地域包括ケアシステムにおける当該地域の医療・保健・介護・福祉の資源と役割の現状
  2. 地域包括ケアシステムの中で健康サポート薬局としての役割を発揮するための各職種・機関との連携に関する演習
  1. 地域包括ケアシステムにおける当該地域の医療・保健・介護・福祉の資源と役割の現状について、地域住民の目線でわかりやすく説明できる。
  2. 薬局利用者から健康の保持・増進に関する相談等を受けた際、適切な職種・機関へ紹介することができる。
  3. 地域包括ケアシステムの中で各職種・機関と連携した対応を行うことができる。
研修時間 190分

【講義】
地域包括ケアシステムにおける当該地域の医療・保健・介護・福祉の資源と役割の現状
【個人演習】【グループワーク】【演習発表】
暮らしの中の地域支援演習、地域を支える職種と連携するために
【個人演習】【グループワーク】
地域ケア会議での提案
【演習発表】地域ケア会議での提案発表
【講義】 総括
帝京平成大学教授
小原 道子先生

研修修了取消し条件

研修会への参加申込、研修会への参加、e-ラーニングの受講等において、不正行為があった場合、または、薬剤師資格の喪失、薬剤師として不適切な行為があった者に対して、研修修了の取り消しを行おうとする場合は、あらかじめ当該者にその旨を通知し、意義申し立てがあった場合、その者の意見聴取を行い、その内容に即して企画評価委員会に諮ったうえで、取り消しの有無の決定を行う。